白矢昂汰 博士前期課程2年のカーボンナノセンサに関する研究がCarbon (Elsevier)に掲載されました。
Hybrid nanosensors of carbon quantum dots and fluorescent nanodiamonds: Ratiometric thermometry and multicolor sensing
K. Shiraya, Y. Nakane, H. Abe, T. Ohshima, T. Sugi, Y. Yoshida, K. Maeda, S. Sotoma*
Carbon, 2025, 242, 120457
炭素系ナノ材料であるカーボン量子ドット(CQD)と蛍光ナノダイヤモンド(FND)を融合させた新しいハイブリッド量子センサ、CQD-FNDを開発しました。
FNDは量子センサとして知られており、細胞内の温度・粘性・電場・ラジカルなどの物理化学量を計測可能な新しいナノセンサとして注目されています。本研究では、蛍光波長の異なるCQDをFNDにラベリングすることで、個々のFND粒子を色で識別できるようにし、それぞれ異なるパラメータ(例:温度と粘性など)を同時に検出する「多項目量子センシング」を実現可能な新型量子センサを開発しました。細胞や線虫(C. elegans)を用いた実験により、生体環境においても本センサが機能することも確認しており、今後、がんや神経疾患などの病態における細胞内物理環境の解明や、多項目モニタリングによる創薬研究への応用が期待されます。

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